師匠と弟子の関係 卒啄同時( そったくどうじ )
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『 啐啄同時( そったくどうじ )』
師と弟子、親と子の関係において学ぶ大切な言葉
毎度お世話になります。
まわらない寿司
まぐろやの大将西です。
いつも読んでくれて
とっても嬉しいです。
当店は、家族経営です。
奥さんと息子と共に
従業員3名の計6人で協力してやっています。
今日、息子から
「 野菜を早く切る方法を教えてください 」
と嬉しい相談をされました
息子は、主にホールと
裏方の仕事をしてくれています。
仕事内容は、具体的にレジ、接客、魚の下ごしらえです。
息子に、なぜ「 野菜を早く切りたい 」と想ったのか
詳しく話を聞いてみると
今日、 味噌汁の薬味に使う
白ネギを手際よく切る母親の姿を見て
「 なんでそんなに早く切れるの 」
と興味を持ったそうです。
今日、息子に白ネギの切り方を教えながら、
思い出した言葉があります。
そったくどうじ
漢字で書くと、「 啐啄同時 」
「 啼 」も「 啄 」も
少し見慣れない漢字ですが、
「 啼 」の意味は、ひよこが孵化
するとき、卵の中で鳴くこと。
「 啄 」の意味は、親鳥が
くちばしで卵を割ること。
ひな鳥は、卵の内側から、
殻を破ろうと、くちばしで殻をつつきます。
この時、
親鳥も外側から、
くちばしで、
卵の殻をつついて破ろうとします。
このひな鳥と親鳥の殻をつつくタイミングが
ピッタリあってこそ、
無事、
ひな鳥が誕生するのです。
雛鳥が殻を破ると同時に親鳥が
外から殻を突く姿を例えた禅語です。
その瞬間の絶妙なタイミングを
鳥たちは、「 直観 」や
「 種が生き延びる本能 」として、
知っているのです。
私が未だ見習いだった頃
早く皿洗いを卒業したくて暇を見つけてゴミ箱から
野菜の切り屑を探し出して
来る日も来る日も
包丁の練習を行っていました。
元々照れ屋で練習している姿を
人に見られるのが苦手だったので
こっそり隠れてやっていました。
そんなある日
いつものように仕事を終えて
挨拶をして上がろうとしたら
師匠から呼び止められました。
「 冷蔵庫から、白ネギをもってこい 」
言われるがままに持っていくと
師匠が突然、
私の目の前で、束になった
白ネギを切り始めていったんです!
ある程度切り終えた所で、「 西、やってみろ 」
と声をかけてくださいました。
右も左もわからなかった私に
料理人の1番の基本である
・正しい包丁の持ち方
・包丁を持つ際の姿勢と構え方
・包丁のどの部分を使って切るといいのか
について、根氣強く丁寧に教えてくれました。
師匠は、私が隠れて日夜練習
していたことを知っていたのです。
その時に、
こんな話をしてくださいました。
「 人はチャンスを掴みたい 」と言うが、
そのチャンスをただ待っている。
チャンスは
「 掴む準備をしている者にだけ現れる 」と。
師匠から
「 明日から野菜の下ごしらえは
おまえにやらせる 」と言われた時
日々の努力が認められて
とっても嬉しかったことを
今でも懐かしく覚えています。
あの時の言葉と、この禅語の教えを
子に教えながら、ふと思い出しました。
自分は今までの
人生を振り返ってみて
人のご縁に恵まれた人生だと想います。
改めて心から感謝が溢れてきます。
息子に教えている様子を
側で見守っていた奥さんが一言
「 私の方がまだ早い! 」
親子だからこその
愛ある台詞だなって感じて
笑顔になりました。
おかげさまで
今日も我が家は平和です🍀
皆さまの幸せを
心から信じて願っています。
最後まで読んでいただき
とても嬉しいです。
本日もありがとうございます。