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回らない寿司 まぐろやは、シャリ・ネタ・海苔・お茶にこだわり、最幸の食事時を提供します。
2022-09-29

師匠と弟子の関係 卒啄同時( そったくどうじ )

ひなどり

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『 啐啄同時( そったくどうじ )』
師と弟子、親と子の関係において学ぶ大切な言葉

毎度お世話になります。

まわらない寿司

まぐろやの大将西です。

いつも読んでくれて
とっても嬉しいです。

当店は、家族経営です。

奥さんと息子と共に

従業員3名の計6人で協力してやっています。

今日、息子から

「 野菜を早く切る方法を教えてください 」

と嬉しい相談をされました

息子は、主にホールと
裏方の仕事をしてくれています。

仕事内容は、具体的にレジ、接客、魚の下ごしらえです。

鯛を3枚におろす

息子に、なぜ「 野菜を早く切りたい 」と想ったのか

詳しく話を聞いてみると

今日、 味噌汁の薬味に使う

白ネギを手際よく切る母親の姿を見て

「 なんでそんなに早く切れるの 」

と興味を持ったそうです。

今日、息子に白ネギの切り方を教えながら、
思い出した言葉があります。

そったくどうじ
漢字で書くと、「 啐啄同時 」

「 啼 」も「 啄 」も

少し見慣れない漢字ですが、

「 啼 」の意味は、ひよこが孵化

 するとき、卵の中で鳴くこと。

「 啄 」の意味は、親鳥が

 くちばしで卵を割ること。

ひな鳥は、卵の内側から、

殻を破ろうと、くちばしで殻をつつきます。

この時、

親鳥も外側から、

くちばしで、

卵の殻をつついて破ろうとします。

このひな鳥と親鳥の殻をつつくタイミングが

ピッタリあってこそ、

無事、

ひな鳥が誕生するのです。

雛鳥が殻を破ると同時に親鳥が

外から殻を突く姿を例えた禅語です。

その瞬間の絶妙なタイミングを

鳥たちは、「 直観 」や

「 種が生き延びる本能 」として、

知っているのです。

私が未だ見習いだった頃

早く皿洗いを卒業したくて暇を見つけてゴミ箱から

野菜の切り屑を探し出して

来る日も来る日も

包丁の練習を行っていました。

元々照れ屋で練習している姿を
人に見られるのが苦手だったので

こっそり隠れてやっていました。

そんなある日

いつものように仕事を終えて

挨拶をして上がろうとしたら

師匠から呼び止められました。

「 冷蔵庫から、白ネギをもってこい 」

言われるがままに持っていくと

師匠が突然、

私の目の前で、束になった

白ネギを切り始めていったんです!

ある程度切り終えた所で、「 西、やってみろ 」
と声をかけてくださいました。


右も左もわからなかった私に

料理人の1番の基本である

・正しい包丁の持ち方

・包丁を持つ際の姿勢と構え方

・包丁のどの部分を使って切るといいのか

について、根氣強く丁寧に教えてくれました。

師匠は、私が隠れて日夜練習
していたことを知っていたのです。

その時に、
こんな話をしてくださいました。

「 人はチャンスを掴みたい 」と言うが、
そのチャンスをただ待っている。

チャンスは
「 掴む準備をしている者にだけ現れる 」と。

師匠から

「 明日から野菜の下ごしらえは

おまえにやらせる 」と言われた時

日々の努力が認められて
とっても嬉しかったことを

今でも懐かしく覚えています。

あの時の言葉と、この禅語の教えを
子に教えながら、ふと思い出しました。

自分は今までの
人生を振り返ってみて

人のご縁に恵まれた人生だと想います。

改めて心から感謝が溢れてきます。

息子に教えている様子を
側で見守っていた奥さんが一言

「 私の方がまだ早い! 」

親子だからこその
愛ある台詞だなって感じて

笑顔になりました。

おかげさまで
今日も我が家は平和です🍀

皆さまの幸せを
心から信じて願っています。

最後まで読んでいただき
とても嬉しいです。

本日もありがとうございます。

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